はじめてのPodcastテーマ決め!写真でわかるアイデアの見つけ方
Podcastを始めてみたいけれど、「何を話せば良いのだろう?」「どんなテーマならリスナーに聞いてもらえるのだろう?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。テーマ決めは、Podcast制作の最初の、そして最も重要なステップの一つです。
どんなに高価なマイクや編集ソフトを使っても、テーマが明確でなければ、リスナーに「聴きたい」と思ってもらうことは難しいかもしれません。逆に、魅力的なテーマが見つかれば、Podcast作りはぐっと楽しくなり、長く続けられる可能性も高まります。
この記事では、はじめてPodcastを作る方が、自分にとって最適なテーマを見つけ、リスナーに届くアイデアを形にするための考え方や具体的な方法を、写真を見るように分かりやすく解説します。特別なスキルや費用は必要ありません。あなたの興味や得意なこと、そして少しの工夫で、きっと素晴らしいテーマが見つかるはずです。
なぜPodcastのテーマ決めが重要なのか
Podcastのテーマは、いわば番組の「顔」であり「土台」です。テーマが明確であることには、以下のようなメリットがあります。
- リスナーが番組を見つけやすい: 興味のあるテーマで検索したリスナーに、あなたの番組を見つけてもらいやすくなります。
- 番組の内容に一貫性が生まれる: 収録するエピソードごとに話す内容がブレにくく、リスナーは「この番組では〇〇について話しているんだな」と理解しやすくなります。
- 制作がスムーズに進む: 話す内容や構成を考える際に、テーマが道しるべとなります。
- 熱心なファン(リスナー)がつきやすい: 特定のテーマに深く興味を持つリスナーが集まり、あなたの番組のファンになってくれる可能性が高まります。
テーマは一度決めたら変えられないものではありませんが、最初にしっかりと考えることで、その後の制作がスムーズに進みます。
ステップ1:アイデアの「源泉」を探る
まずは、あなたがどんなことに関心があるのか、どんなことを話したいのか、といった「源泉」を探ってみましょう。これは、特別なことである必要はありません。日常の中にある「好き」や「気になる」が、立派なテーマの種になります。
(1) 自分の「好き」や「得意」を書き出してみる
あなたが情熱を注げること、他の人よりも少しだけ詳しいこと、あるいは単に話していると楽しいことをリストアップしてみましょう。
- 例: 読書、映画鑑賞、特定のゲーム、料理、旅行、特定のスポーツ、プログラミング、語学学習、地域の歴史、カフェ巡り、節約術など
紙とペン、あるいはスマートフォンやパソコンのメモアプリを使って、思いつくままに書き出してみてください。この段階では、「Podcastになるかな?」と難しく考える必要はありません。純粋な興味や関心を書き出すことが大切です。
(写真のイメージ:ノートやメモアプリに、箇条書きで「好きなこと」「得意なこと」が書き出されている様子)
図1のように、まずは自由にアイデアを広げてみましょう。書くことで、頭の中が整理され、気づいていなかった自分の興味に気づくこともあります。
(2) 人から「どんな人?」と聞かれること
あなたの周りの人は、あなたにどんなイメージを持っているでしょうか? どんな話題であなたに話しかけてくることが多いですか?
- 例: 「〇〇に詳しいよね」「いつも楽しそうだね」「相談に乗ってくれるね」「面白いもの知ってるね」など
友人や家族に聞いてみるのも良い方法です。自分では当たり前だと思っていることが、他人から見るとユニークな点だったりします。
(3) 最近「気になる」ことや「学びたい」こと
今、あなたが一番興味を持って調べていることや、これから新しく学んでみたいと思っていることは何ですか?
- 例: 副業、投資、新しいテクノロジー、歴史上の人物、健康法、哲学、心理学など
あなたが学びながら発信することで、同じように興味を持つリスナーと一緒に成長していくようなPodcastにすることも可能です。
(4) リスナーとして「聴きたい」と思うテーマ
あなたがリスナーとしてPodcastを聴くとしたら、どんなテーマの番組があったら嬉しいですか? あるいは、「こういう情報がPodcastで聴けたら良いのに」と思うことはありますか?
- 例: 特定のスキルアップ方法、リアルな体験談、ニッチな趣味の深掘り、失敗談から学ぶ話など
あなたが聴きたいテーマは、他の誰かも聴きたいと思っているテーマかもしれません。
ステップ2:ターゲットリスナーを考える
あなたのPodcastを「誰に」届けたいかを考えることは、テーマを具体的にしていく上で非常に重要です。ターゲットが明確になることで、話す内容のレベル感や言葉遣い、構成などが定まりやすくなります。
どんな人に、どんな情報や感情を届けたいか
あなたのPodcastは、どのようなリスナーのどんな課題を解決したり、どんな喜びや楽しさを提供したりしたいですか?
- 例:
- 「これから〇〇を始めたいと思っている初心者」に、分かりやすい手順や注意点を届けたい。
- 「〇〇に少し疲れている人」に、共感や息抜きの時間を提供したい。
- 「〇〇についてもっと深く知りたい人」に、マニアックな情報や考察を届けたい。
- 「日々の生活にちょっとした笑いや刺激が欲しい人」に、面白い話や新しい視点を届けたい。
ターゲットリスナーは、年齢、性別、職業といった属性だけでなく、「どんなことに悩んでいるか」「どんな情報を求めているか」「どんな気持ちになりたいか」といった視点で考えると、より具体的にイメージできます。
(写真のイメージ:ターゲットリスナーのイメージ像(ペルソナ)や、リスナーが抱える悩み・求めているものが箇条書きで書き出されている図)
図2のように、理想のリスナー像を具体的に書き出してみましょう。一人の人物像を思い浮かべる「ペルソナ設定」も有効です。
ステップ3:アイデアをテーマに絞り込む
ステップ1で見つけたアイデアの源泉と、ステップ2で考えたターゲットリスナーを結びつけ、具体的なテーマとして絞り込んでいきます。
(1) 複数のアイデアを組み合わせる
ステップ1で書き出した「好き・得意」と「気になること」を組み合わせてみると、ユニークなテーマが生まれることがあります。
- 例:
- 「読書」+「節約」=「図書館を活用した読書術」
- 「カフェ巡り」+「地域の歴史」=「歴史を感じる街の喫茶店紹介」
- 「プログラミング」+「学びたい」=「文系出身者がプログラミングを学ぶ過程」
(2) テーマの「切り口」を考える
同じテーマでも、話し方や焦点を当てる部分を変えることで、全く異なるPodcastになります。これが「切り口」です。
- 例:テーマ「映画」
- 切り口A:新作映画のレビュー、ランキング紹介(網羅的)
- 切り口B:特定ジャンル(例:ホラー映画)を深掘り(専門的)
- 切り口C:映画から学ぶ人生論(自己啓発的)
- 切り口D:映画の裏話、撮影秘話(業界ウラ話的)
- 切り口E:映画のサウンドトラックを解説(音楽的)
ターゲットリスナーが求めている情報や、あなたの得意な話のスタイルに合わせて、テーマの切り口を考えてみましょう。この「切り口」こそが、あなたのPodcastのオリジナリティになります。
(写真のイメージ:いくつかのアイデアから矢印が伸びて、具体的なテーマ案がいくつか書き出されている図。あるいは、一つのテーマから複数の「切り口」が枝分かれしている図。)
図3のように、アイデアを具体化し、どのような切り口で話すかを検討してみましょう。この段階で、少し検索して、すでに似たようなテーマのPodcastがないか確認するのも良いでしょう。全く同じでなくても、自分のオリジナリティが出せるかを考えます。
(3) テーマを「言語化」する
考えたテーマを、リスナーに伝わる簡潔な言葉で表現してみましょう。Podcastのタイトルや概要につながる部分です。
- 「〇〇(ターゲット)が、△△(あなたの得意・興味)を通じて、□□(得られること・感情)になるためのPodcast」
のような型にはめて考えてみるのも有効です。
ステップ4:テーマがPodcastになりそうかテストしてみる
漠然としたテーマが決まったら、実際に「話してみる」のが一番のテストです。
(1) 一人でテーマについて話してみる
ノートを見ながらでも良いので、選んだテーマについて10分程度、一人で話してみてください。話したいことがスムーズに出てくるか、話していて楽しいか、を確認します。
スマートフォンのボイスレコーダー機能を使えば、すぐに試すことができます。費用はかかりません。
(写真のイメージ:スマートフォンを前に、話している様子の写真。あるいは、ボイスレコーダーアプリの画面写真。)
図4のように、気軽に録音して自分の声を聴いてみることで、より客観的にテーマの可能性を判断できます。
(2) 友人や家族に話してみる
選んだテーマについて、身近な人に話してみてください。相手の反応はどうでしょうか? 興味を持って聞いてくれるか、質問が出るかなどを観察してみましょう。
(3) 短いエピソードを企画してみる
もしテーマで10分、20分のエピソードがいくつか思いつくようであれば、Podcastとして継続していくイメージが湧きやすくなります。
- 「エピソード1:〇〇の魅力とは?」
- 「エピソード2:〇〇を始めるための準備」
- 「エピソード3:〇〇の失敗談から学ぶ」
のように、具体的なエピソードタイトルを仮で考えてみましょう。
無料・低コストでできるアイデア探しのツール
テーマ探しの過程で役立つ、特別な費用がかからないツールをご紹介します。
- 紙とペン: 最もシンプルで強力なツールです。自由に書き出すのに適しています。
- メモアプリ(スマートフォン/PC): いつでもどこでもアイデアを記録できます。検索機能も便利です。
- マインドマップツール: アイデアを放射状に広げたり、関連性を整理したりするのに役立ちます。無料のオンラインツールやアプリも多数あります。(例:MindMeister, XMindなど)
- Google検索/SNS検索: 興味のあるキーワードで検索し、他の人がどんな情報を求めているか、どんな議論がされているかなどをリサーチできます。
- Podcastプラットフォーム: Apple PodcastやSpotifyなどで、他のPodcastがどんなテーマで配信されているか、どんなタイトルが多いかなどを参考にできます。
(写真のイメージ:スマートフォンでメモアプリを開いている画面、またはマインドマップツールの画面)
図5のように、身近なツールを活用して、効率的にアイデアを整理・発展させることができます。
テーマが決まったら、次は録音・編集へ
魅力的なテーマが見つかったら、Podcast制作の最初のハードルはクリアです。このテーマをリスナーに届けるために、次は録音や編集のステップに進んでいきます。
テーマが決まれば、どんなマイクが必要か、どんな場所で録音するか、どんな編集をするか、といった具体的な準備も進めやすくなります。
まとめ:あなたの「好き」や「伝えたい」を大切に
Podcastのテーマ探しは、難しく考えすぎる必要はありません。あなたが心から「好き」と思えること、誰かに「伝えたい」という気持ちがあることが、最高のテーマになる可能性を秘めています。
この記事で紹介したステップはあくまで一つの方法です。大切なのは、あなた自身がPodcast作りを楽しめるテーマを見つけることです。ぜひ、今回見つけたアイデアを大切に育てて、あなたの声で世界に届けてみてください。応援しています。