はじめてのPodcast講座

初心者向け！写真で解説するPodcast配信プラットフォームの選び方とSpotify for Podcastersへの登録ステップ

Tags: Podcast配信, プラットフォーム, Spotify for Podcasters, 初心者向け, 無料ツール

Podcast音源の編集が終わり、いよいよ公開したいと思っても、「どうすればリスナーに届けられるのだろう？」と疑問に思われるかもしれません。Podcastを公開するには、「配信プラットフォーム」を利用する必要があります。

この記事では、Podcast配信プラットフォームの役割と種類について解説し、初心者の方が無料で手軽に始められる代表的なサービスの一つであるSpotify for Podcastersへの登録と番組公開の手順を、写真付きを想定した分かりやすさでご紹介します。

Podcast配信プラットフォームとは

Podcast配信プラットフォームは、あなたが作成した音声ファイルをインターネット上に置き、Apple PodcastsやSpotify、Amazon Musicなどのリスナーが利用する様々なアプリやサービスにあなたの番組を届け、聴いてもらえるようにするための橋渡し役となるサービスです。

例えるなら、あなたが作った「本」を、たくさんの人が集まる「書店」に並べてもらうための取次店のようなものです。自分で直接全ての書店に本を運ぶのは大変ですが、取次店を通せば多くの書店に効率よく流通させることができます。Podcast配信プラットフォームも、あなたの音源を多数のリスナー向けアプリに効率よく届ける役割を担います。

配信プラットフォームの種類と選び方

Podcast配信プラットフォームにはいくつかの種類がありますが、大きく分けて以下の二つがあります。

  1. ホスティングサービス一体型:

    • 音声ファイルをアップロードすると、自動的に様々なリスナー向けアプリに配信できる形式です。
    • 多くのサービスで、リスナー数や再生時間などの統計情報を確認できる機能や、独自のウェブサイト作成機能なども提供されています。
    • 初心者の方にとって、これ一つで配信に必要な機能が揃うため、分かりやすく手軽に始めやすい形式と言えます。
    • 無料プランがあるサービスも多く存在します。

  2. RSSフィード生成・管理型:

    • 主に自分でウェブサイトを用意し、そこに音声ファイルを置く必要がある場合に利用する形式です。（現在はホスティングサービス一体型が主流のため、初心者の方はまず一体型から検討するのがおすすめです。）
    • 「RSSフィード」と呼ばれる、番組の最新情報（新しいエピソードの追加など）を自動的に配信するための仕組みを生成・管理する機能が中心です。

初心者の方がまずは Podcast 配信を体験してみる場合は、機能がシンプルで無料で利用できる「ホスティングサービス一体型」のプラットフォームを選ぶのが良いでしょう。

無料で利用できる代表的なサービスとしては、Spotify for Podcasters (旧Anchor) や Spreaker、Himalaya などがあります。これらのサービスでは、特別な機材や専門知識がなくても、ウェブブラウザやスマートフォンアプリから簡単に音源をアップロードし、主要な Podcast アプリへの配信設定を行うことができます。

今回は、特に人気があり、完全に無料で利用できる Spotify for Podcasters を例に、具体的な登録・公開手順を見ていきましょう。

Spotify for Podcastersへの登録と番組公開手順

Spotify for Podcastersは、Spotifyが提供する無料のPodcast作成・配信プラットフォームです。アカウント作成から音源アップロード、主要なリスナー向けアプリへの配信までを、このサービス一つで行うことができます。

以下の手順で登録と番組公開を進めていきます。

ステップ1：Spotify for Podcastersにアクセスしアカウントを作成する

まず、ウェブブラウザでSpotify for Podcastersのウェブサイトにアクセスします。

（写真1：Spotify for Podcastersウェブサイトのトップページが表示されている画面を想定）

図1のようにトップページが表示されたら、「無料で登録する」または「Sign up free」のようなボタンをクリックしてください。

（写真2：アカウント作成方法の選択画面を想定）

図2のような画面で、メールアドレスで登録するか、GoogleアカウントやFacebookアカウントと連携して登録するかを選択します。ご希望の方法を選んでアカウントを作成してください。必要事項（氏名、メールアドレス、パスワードなど）を入力し、利用規約に同意して次に進みます。

ステップ2：新しい番組を作成する

アカウント作成・ログインが完了すると、ダッシュボード画面が表示されます。

（写真3：Spotify for Podcastersダッシュボード画面または「新しい番組を作成」を促す画面を想定）

初めての場合は、「新しい番組を作成」や「Create a new podcast」のようなボタンが表示されているはずです。このボタンをクリックします。

ステップ3：番組情報を入力する

番組作成画面に進むと、Podcastの基本情報を入力する項目が表示されます。

（写真4：番組情報入力画面を想定。番組名、説明、カテゴリ、言語、カバーアートなどの入力欄がある）

図4のように、以下の情報を入力していきます。

全ての入力が完了したら、「作成」や「Continue」のようなボタンをクリックして、番組情報を保存します。

ステップ4：最初のエピソードをアップロードする

番組情報の登録が完了すると、エピソードのアップロード画面や、ダッシュボードの「エピソードを作成」のような画面が表示されます。

（写真5：エピソードアップロード画面を想定。音声ファイルをドラッグ＆ドロップまたは選択するエリアがある）

図5のように、編集済みの音声ファイル（MP3形式などが一般的）を、指定されたエリアにドラッグ＆ドロップするか、「アップロード」ボタンをクリックしてファイルを選択します。

アップロードが完了すると、エピソードのタイトルと説明を入力する画面が表示されます。

（写真6：エピソード情報入力画面を想定。タイトル、説明の入力欄、公開設定オプションなどがある）

図6のように、このエピソード固有のタイトルと説明を入力します。リスナーがこのエピソードの内容を把握するための重要な情報です。

公開設定のオプションがある場合、公開日時を設定できます。「すぐに公開」を選択すれば、保存後に配信が開始されます。予約公開も可能です。

全ての入力と設定が終わったら、「エピソードを公開」や「Publish episode」のようなボタンをクリックします。

ステップ5：他のリスナー向けアプリへの配信設定を行う（任意）

Spotify for Podcastersは、Spotifyへの配信は自動で行いますが、Apple PodcastsやGoogle Podcasts、Amazon Musicなど、他の主要なリスナー向けアプリにも配信できます。

（写真7：他のプラットフォームへの配信設定画面を想定。「Distribution」「外部プラットフォーム」のようなメニュー）

ダッシュボード内に「Distribution」や「外部プラットフォームへの配信」といったメニューがあるはずです。そこに進むと、他のプラットフォームへの登録手順や、あなたの番組のRSSフィードURL（他のプラットフォームに登録する際に必要になる場合があります）を確認できます。

各プラットフォームへの登録方法はそれぞれ異なりますが、一般的にはあなたのPodcastのRSSフィードURLを登録サイトで入力することで申請を行います。承認されるまでに数日かかる場合があります。

これで、あなたのPodcastがインターネット上に公開され、世界中のリスナーに聴いてもらえる準備が整いました。

公開後のステップ

Podcastを公開した後は、定期的に新しいエピソードを制作・公開することがリスナーを増やす上で重要です。また、Spotify for Podcastersのようなプラットフォームでは、リスナーの再生状況や地域などの統計データを確認できる機能が提供されている場合が多く、今後の番組制作の参考になります。

また、SNSなどで積極的に番組を告知することも、リスナー獲得に繋がります。

まとめ

Podcastの配信は、専門的な知識がなくても無料のツールを利用すれば十分に可能です。Spotify for Podcastersのような使いやすいプラットフォームを活用することで、初心者の方でも手軽にあなたの声を世界に届けることができます。

まずは一つのエピソードを作成し、この記事で解説した手順を参考に、ぜひ最初の配信に挑戦してみてください。継続することで、あなたのPodcastは多くの人に聴かれるようになる可能性を秘めています。