はじめてのPodcast講座

写真で解説!Podcast編集のための音声ファイル準備とAudacityへの取り込み方

Tags: Podcast, 編集, Audacity, 音声ファイル, 初心者

Podcastの収録、お疲れ様でした。無事に音声を録り終えたら、いよいよ編集作業に進みます。

しかし、編集ソフトを開いていきなり作業を始めるのではなく、まずは録音した音声ファイルをしっかりと確認・整理し、編集ソフトに正しく読み込む準備が必要です。このステップがスムーズだと、その後の編集作業も格段に進めやすくなります。

この記事では、無料の編集ソフト「Audacity(オーダシティ)」を使って、収録した音声ファイルを編集できる状態にするまでの手順を、写真を見ながら分かりやすく解説します。

収録後の音声ファイルを確認する

まず、収録した音声ファイルがパソコンやスマートフォン内のどこに保存されているかを確認しましょう。使用した録音アプリや機材によって保存場所は異なりますが、多くの場合、「ドキュメント」フォルダや指定した録音フォルダに保存されています。

ファイルを見つけたら、ファイル名を確認します。もし、ファイル名が自動で生成された分かりにくい名前(例: REC0001.wav)であれば、編集前に分かりやすい名前(例: 第1回_自分の声.wav第1回_ゲストの声.wavなど)に変更しておくと、後でどのファイルか迷わずに済みます。

また、複数人で収録した場合や、自分の声とBGMなど、複数の音源ファイルがある場合は、それぞれのファイルが正しく保存されているかを確認し、同じフォルダにまとめておくと管理が楽になります。

(写真想定)音声ファイルが保存されているフォルダのキャプチャ。ファイルリストが確認できる状態。

Audacityを起動する

音声ファイルの確認と準備ができたら、編集ソフトのAudacityを起動します。Audacityは無料で高機能な波形編集ソフトで、多くのPodcast初心者の方に利用されています。

Audacityのインストールがまだの方は、公式サイトからダウンロードしてインストールしておいてください。インストール方法については、別途解説記事を参照してください。

Audacityを起動すると、図1のような画面が表示されます。これがAudacityのメイン画面です。

(写真想定)Audacityの起動直後のメイン画面。メニューバー、ツールバー、トラックが表示されていない空白のエリアが見える状態。

音声ファイルをAudacityに取り込む

準備した音声ファイルをAudacityで編集できるようにするには、「取り込む(インポートする)」という操作が必要です。ここでは、最も簡単でよく使う二つの方法をご紹介します。

方法1: ドラッグ&ドロップで取り込む

デスクトップやフォルダに表示されている音声ファイルを、起動中のAudacityウィンドウ内にそのままドラッグ&ドロップする方法です。

  1. 音声ファイルが保存されているフォルダを開き、Audacityのウィンドウが画面に表示されている状態にします。
  2. Audacityに取り込みたい音声ファイルをクリックしたまま、Audacityのウィンドウ内(トラックが表示される空白のエリアなど)に移動させます。
  3. マウスのボタンを離すと、ファイルがAudacityに読み込まれます。

(写真想定)音声ファイルをフォルダからAudacityウィンドウ内にドラッグしている様子。

複数の音声ファイルをまとめてドラッグ&ドロップすると、それぞれの音声ファイルが別々の「トラック」として読み込まれます。トラックとは、音声を扱うためのレーンのようなものです。複数の音声(自分の声、ゲストの声、BGMなど)を重ねて編集する際に、トラック分けされていると作業しやすくなります。

(写真想定)複数のファイルをドラッグ&ドロップで取り込んだ後のAudacity画面。複数のトラック(波形)が表示されている状態。

方法2: ファイルメニューから取り込む

Audacityのメニューバーからファイルを選択して取り込む方法です。

  1. Audacityのメニューバーから「ファイル」をクリックします。
  2. 表示されたメニューの中から「インポート」にマウスカーソルを合わせます。
  3. さらに表示されたサブメニューから「オーディオ」を選択します。

(写真想定)Audacityメニューバーで「ファイル」→「インポート」→「オーディオ」と辿っている様子。

  1. ファイル選択ダイアログが表示されるので、取り込みたい音声ファイルを選んで「開く」をクリックします。

(写真想定)ファイル選択ダイアログが表示され、音声ファイルを選択している様子。

この方法でも、選んだ音声ファイルがAudacityに読み込まれ、新しいトラックとして表示されます。

※ Audacityでは、編集作業中に「ファイル」メニューから「プロジェクトを保存」を選ぶと、作業状態を保存できます。この保存形式は「プロジェクトファイル」と呼ばれ、元の音声ファイルとは異なります。プロジェクトファイルを開くと、最後に保存した編集状態から作業を再開できます。

取り込んだ音声ファイルを確認する

音声ファイルがAudacityに読み込まれると、画面中央に「波形(はけい)」と呼ばれる音声の強弱を表すグラフが表示されます。これが音声トラックです。

(写真想定)読み込まれた音声ファイルの波形が表示されているトラックの様子。トラックの左側にトラック名や各種ボタンが見える状態。

トラックの左側には、トラック名、ミュートボタン、ソロボタン、音量スライダー、パン(左右の定位)スライダーなどが表示されています。ここでトラック名を分かりやすいものに変更しておくと、複数のトラックを扱う場合に便利です。(例: 「自分の声」「ゲスト名」「BGM」など)

波形が表示されているエリアの上部にあるツールバーには、再生や停止、一時停止などのボタンがあります。再生ボタン(緑色の右向き三角ボタン)をクリックして、実際に音声が正しく再生されるか確認してみましょう。

(写真想定)再生ボタンや停止ボタンがあるツールバーのキャプチャ。

次のステップへ

これで、収録した音声ファイルをAudacityで編集できる状態になりました。画面に表示されている波形を見ながら、不要な部分をカットしたり、ノイズを取り除いたり、音量バランスを整えたりといった編集作業に進むことができます。

Audacityを使った具体的な編集方法については、別の記事で詳しく解説していますので、そちらも参考にしてみてください。

(記事内リンクを想定) * [写真でわかる!無料のAudacityでPodcastを編集する最初の一歩] * [写真でわかる!Audacityを使ったPodcast音声のカットとノイズ除去] * [写真でわかる!Audacityを使ったPodcast音質調整の基本] * [写真でわかる!AudacityでPodcastにBGMや効果音を入れる方法]

まとめ

Podcast編集の最初のステップは、収録した音声ファイルを正しく準備し、編集ソフトに取り込むことです。Audacityを使う場合は、ファイルを確認・整理し、ドラッグ&ドロップやメニューから簡単にインポートできます。

写真を見ながら一つずつ進めていただければ、きっとスムーズに作業できるはずです。このステップをクリアして、あなたのPodcastをより良いものにしていきましょう。